QDA法(4)用語開発2

用語開発のつづきです。

ここまでで、食品がサンプルであれば、12名のパネル全体で最初は70〜100個くらいの用語が出てきます。似たような用語が出てきたら、パネル内でまとめるべきか、それとも別々に用いるべきか、相談してもらいます。

また、意味が分かりにくい用語が出てきたら、それを出したパネリストに説明してもらいます。ここで、それを示すリファレンスサンプルがあれば、出してもらうのも良いです。

ただし、リファレンスサンプルは、その感覚だけを呈するものではないので、いずれにしても正しく伝わらないかもしれません。あまりにリファレンスサンプルの提示にこだわり過ぎる必要はありません。

用語を整理して30個前後くらいまで絞ることができたら、パネル全体で各用語に解釈をつけます。これは、パネル内の認識を共通にする目的もありますし、次にパネルのメンバーが交代して、新しく参加する人がいたとしても、できるだけ用語を引き継いでもらいやすくするためです。

また、2つの異なる特徴のサンプルを提示して、それぞれの用語の強く感じる方を挙手してもらいます。その際、12名のうち全員が同じ片方のサンプルを強いと感じれば素晴らしいですが、たいていは、もう一方のサンプルを指す人が出てきます。そのとき、その用語が理解されていないか、またはそもそも差が少なかったか、違う感覚を示したパネリストに意見を求めます。

こうした繰り返しのワークを通じて、用語が揃ったら、スコアシート(ラインスケール)を作ります。評価する順に(食品であれば、見て、嗅いで、口にして・・・)用語を並べるようにします。これでQDAの準備はできました。

この用語開発のプロセスは、PLのファシリテーション能力が重要です。いかに、パネルから気分良く用語を出させるか、いつも決まった一人に発言させるのではなく、できるだけ全員からの発言を引き出すか・・・。そう、会社の会議の進行とまったく同じなんです!

ミーティング風景

QDA法(3)用語開発1

官能評価に用いる「用語」の選択は難しいですね。単に、基本五味を並べればいいわけでもないですし、開発者メンバーで出した言葉だけでも客観性を欠きます。

QDA法では、選抜されたパネルによって、試験品のグループから特徴の異なる複数のペアを使って、表現する用語を出していきます。外観、香り、風味、食感、後味・・・などそれぞれの属性に分けて、A4の白紙にでも書き記していくと整理が簡単です。

ペアの違いを入れ替えて、何度か繰り返し、パネリストごとに自由に提示してもらいます。繰り返し出現した用語は、正の字で表したらわかりやすいです。つまり、用語の開発は、グループワークです。

この作業は、サンプルのことを良く理解しているパネルリーダー(PL)によってマネージメントされることが多いですが、PLは決してパネルの用語開発を自らの理想に近づくよう誘導してはいけません。

例え、開発コンセプトと違う用語が出てきたり、表現力に欠けるものが出てきても、勝手に削除してはいけません。用語の削除は、パネル内の同意が必要です。

PLがパネルに注意してもらわなければならないことは、“専門的な用語を使わない”ことと、“好みに関する用語”を使わないことです。

用語出しイメージ