官能評価に用いる「用語」の選択は難しいですね。単に、基本五味を並べればいいわけでもないですし、開発者メンバーで出した言葉だけでも客観性を欠きます。
専門的な用語を使わない
QDA法では、選抜されたパネルによって、試験品のグループから特徴の異なる複数のペアを使って、表現する用語を出していきます。外観、香り、風味、食感、後味・・・などそれぞれの属性に分けて、A4の白紙にでも書き記していくと整理が簡単です。
ペアの違いを入れ替えて、何度か繰り返し、パネリストごとに自由に提示してもらいます。繰り返し出現した用語は、正の字で表したらわかりやすいです。つまり、用語の開発は、グループワークです。
この作業は、サンプルのことを良く理解しているパネルリーダー(PL)によってマネージメントされることが多いですが、PLは決してパネルの用語開発を自らの理想に近づくよう誘導してはいけません。例え、開発コンセプトと違う用語が出てきたり、表現力に欠けるものが出てきても、勝手に削除してはいけません。用語の削除は、パネル内の同意が必要です。
PLがパネルに注意してもらわなければならないことは、“専門的
な用語を使わない”ことと、“好みに関する用語”を使わないことです。